今回、福岡で入手したのは「福太郎」の「大吟醸」「ゆず」「あごだし」「昆布」と「イカ明太子」「甘エビ明太子」に加え、久しぶりに入手した「御膳屋」の「ジャンボ明太子」です。「ジャンボ明太子」は新人の皆さまに驚いてもらおうという趣旨で加えました。


↑御膳屋のジャンボ明太子は本当に同じ鱈の卵とは思えない大きさ。味は意外に上品。

↑福太郎のイカ明太、エビ明太。島本のものよりも濃いピンク色。

↑福太郎の味付け明太子四種。
「福太郎」は株式会社山口油屋福太郎が正式名称で創業104年という老舗です。代表:佐藤も子供の頃から親しんできました。今回は「福太郎」でもストレートな辛口、中辛、あるいは無着色といった定番を避け、あえて味付けに工夫のあるものを選びました。購入場所は博多駅です。「ゆず」「あごだし」「昆布」の三種は、食べ比べセットとして二腹(一対)で三種類のセットものでした。福太郎の最近の商品では期間限定の「博多いけるめんたい」(略していけめん)も気にはなったのですが、今回は見送りました。
そして今回のラインナップを見ると、お気づきの方もいると思いますが、「島本食品」の商品と重なるものがほとんどです。「あごだし」以外は島本でもリリースしている「味付け」です。本当はニ者を同時に食して比較するのが面白いと思ったのですが、ニ者を同時に入手する金銭的な余裕がありませんでした。
今回の臨時幹部会での成果は、おおよそ二つでした。ひとつは「福太郎」の味付けは、明らかに白米を意識したものであろうという、参加した幹部(新人も参加しました)の合意が得られたということです。
大吟醸はつけダレの風味を大切にしていることが伝わりながらも、かなり強めの味付けです。ストレートでいただくと、強い後味が残ります。「ゆず」「あごだし」も同様に、それぞれの固有の風味を強調するあまり、強い後味を残していました。「昆布」が比較的マイルドで、ストレートには向いているかもしれません。海外渉外担当兼留学生Q&A窓口担当部長は、ついに耐え切れずに「私、負けを認めますから、ご飯ください」と敗北宣言をして、満足そうに温かい白ご飯に乗せて食べていました。
御存知の通り東京明太子倶楽部では「温かいご飯」に乗せて食べる、とい行為は「敗者の宣言」を意味します。もちろん、事の初めから、その行為が抜群の取り合わせで、他を圧倒して美味しいことが明白だからです。だから、ストレートはもちろん、それ以外の食べ方を研究しているのです。
つまり、「明太子に対する敗北宣言からスタートしている」のが東京明太子倶楽部なのです。
「福太郎」の味付けはご飯に乗せて和えることを前提にしている。という合意が今回の一つの収穫でした。
もう一つの収穫は、前回は新人研修会に参加したものの、都合によって後半の「吟味の部」に参加できなかった、新宿・大久保地区担当の新人・Kさんが、力強いやる気と、見事な合わせ技を披露したことです。


Kさんはブリの腹側の冊を、自宅のある早稲田から池袋まで歩いて東武百貨店で購入し、さらに薄切りにするためのマイ包丁まで持参し、手際よくブリを薄切りにすると、自ら持参したネギを白髭状に切り、写真のように巻いた上で、好みの明太子をのせるという、合わせ技を提案しました。
結果として、脂が載っているものの薄切りにされたブリは、ネギとの相性がよく、明太子は辛さの効いた大吟醸が合い、さらに「柚子胡椒」を少量加えると、抜群であるという、気持ちのいい成果を残してくれました。
ありがとう。新人・Kさん、これからも研究開発を続けて下さい。早くも平成24年度のTMC新人賞の候補となりました。
今回の他の料理は以下のものでした。

↑練馬支部長が持参した採りたての蕪は、生のままスライスし明太子でいただきました。
しめの「ちゃんぽん麺」はやっぱりいいですね。
