2010年09月02日

バクテー食いてー

欧州支部長です。
このたびTMCのマレーシア視察の為、欧州F空港よりクアラランプールまで飛ぶこと14時間。
この夏は欧州も熱波に襲われまして、一時はここドイツでも39度という、アラビアかはたまたアフリカか、というような気温を記録しました。
もっともアジアのような湿気がないのが幸いで、ここぞとばかりにスイカや冷やし中華など、”癒し系”ならぬ”冷やし系”を食べまくったものです。

というわけで赤道近く常夏の国、マレーシアにやってまいりました。突き刺すような強い陽射しの中では1時間外出するだけでもかなりの体力を消耗します。マレーシアでは一日5食が普通だとか。それもこの暑さの元では納得です。一食の量は軽めですが、この暑さではなにしろそんなに多くの量は一度に食べられません。加えて多くの料理は食欲増進や殺菌目的もあるのでしょうか、激辛ですから、軽くしかし何回かに分けて食べるということらしいのです。

さてTMCの視察目的である魚卵調査はもちろんですが、私個人としましては、もう一つ、気になる調査対象があります。
それは肉骨茶と書いてバクテーと読ませる料理。
漢字で書き表すとすさまじい肉感と脂っこさを感じさせますが、噂によるとそれは漢方でいうところの生薬のスープで豚肉を煮込むというもの。私はシンガポール料理として耳にしたことがあったのですが、ここマレーシアも本場とのことで、それはぜひこの身で体験しなくてはと意気込みが入ります。
なんといっても私、冷え性体質を持ちながら寒い北国に住むという過酷な環境におりますもので、こうした”癒し系”には大変興味が沸くところです。

新しくマレーシア支部長に就任しましたK.K氏によれば、これはマレーシアでも中華系の食べ物とのこと。早速K•K氏がクアラランプール在住で中華系マレーシア人の声楽家Sさんを紹介してくれまして、その彼女の案内のもと、行きつけだというバクテー屋に行くことになりました。

当日、TMCのメンバー4人が参加し、灼熱の中、指定された待ち合わせ場所まで移動します。
外気の暑さに比べて、車内が冷蔵庫並みに寒いクアラランプールのモノレール。冷え性には辛いところです。

バクテーは元々、港町で働く労働者たちがスタミナをつけるために食べた料理とのこと。朝ご飯または昼ご飯として食すのが定番だそうです。
私たちが昼ご飯時に合わせて集まったところを、Sさんと連れのYさんが車で拾ってくれて向かった先は、クアラランプールの中華街ともいえるプドゥウ地区に位置するバクテー専門店。昼時ということもあり、テラス席も店内席もなかなかの埋まり具合です。聞けばここは老舗で、SさんとYさんの行きつけのバクテー屋の一つとのこと。店内席の丸テーブルに6人陣取ります。

早速注文したのはもちろんバクテー。といっても注文の仕方があります。
まずバクテーを人数分と伝え、そして希望の肉の部位を選ぶのです。肉は豚肉が使われ、部位も様々。Yさんが私たちの希望を聞きながらてきぱきと注文をしてくれます。加えて、バクテーと供に食すご飯。これも白いご飯と炊き込みご飯のような薄味がついたもの、2種類を選ぶことができます。そして青菜炒めや豚足の醤油煮込み、油揚げ(だと思われます)なども箸休めとして注文してくれました。

料理が来るまでに、テーブルに運ばれてきたプラスティック製の箸や椀やスプーンをなんと一緒に運ばれてきた熱い中国茶のボウルの中で、Yさんはてきぱきと洗って配っていきます。これで殺菌されるのだとか。暑い国ならではの知恵なんですね。

20100901-2.jpg


しばらくして運ばれてきたバクテー。土鍋の中の薄茶色のスープからはハーブのような芳香が。漢方薬などに入っているものと同じ成分ですが、薬っぽいなんていうことはありません。そして煮込まれた豚肉もこれまたあっさりとやわらかくて美味。好みで激辛の唐辛子の輪切りや中国醤油を付けて、違う味を楽しむのもよし。椀の中のご飯にスープをかけて、お茶漬け風にすするのもよし。日本でいう三枚肉やスペアリブなどの肉を皆それぞれ取り分けて食べ進みます。
そんな中、SさんとYさんが笑って切り分けてくれた部位。見た目、ソーセージのようですが、なんと雄豚の大事な部分だそう…。TMCメンバーの一人は、よし、次の子作りの為に、と口にしておりました。同じく口にしました私から言うならば、そうですね、あっさりやわらかいソーセージといったところでしょうか。なんとも頼りない、いや違った、やさしい味。草食系男子みたいです。しかし、どこの部位でもまるごと食べちゃうんですね、バクテーでは。

20100901.jpg

↑優しい草食系と言われるモノ


肉骨茶、と書くその名の通り、バクテーを食すときは中国茶を飲みます。いつもは昼間からビールは当たり前のTMCメンバーも、ここではおとなしく上品に中国茶をおかわりしています。肉の脂をお茶で流す、という目的もあるのだそうですが、もっともよく煮込まれた肉は、漢方のせいなのか、脂っこさはまったくありません。

Yさんは前衛サックス奏者として活躍する傍ら、漢方薬の販売も手がける薬剤師。いわく、バクテーの素はスーパーなどでも入手できるが、あれには化学調味料が入っていてよくない。
そんなYさんが推薦できるこの店のバクテーの素には調味料は入っていないとのことで、食後、私たちがその素を購入したのはいうまでもありません。

あれこれとバクテーに入れる生薬について質問を繰り返す私たちに、Yさんは、じゃあ僕が本物のバクテーの素を作ってあげるよ、とニコリ。
なんとYさん、本当に後日、多忙にも関わらず自ら調合したバクテーの素を贈ってくれました。ありがとう!Yさん!
TMCメンバーの一人は愛を込めてあなたのことを密かに「猪熊くん」と呼んでいたけれど、男に二言はない、というその態度はとっても男前で素敵でした。
posted by 明太子 at 15:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 支部便り | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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