
8月某日、この一枚の写真がTMCに届いた。
この肉感はただごとではない。本体の生々しさ。サイドからはみ出した魚卵の群れ。「本物の辛さを知れ!」と言わんばかりの、赤ミカン色の汁。本体に寄り添う得体の知れない球状の何か。皿にしたたるような残滓のような注ぎ汁。
これは、この8月、東京明太子倶楽部マレーシア支部長に任命されたK・K子からの挨拶代わりの一枚だ。
魚卵のカレーだという。K子によると、ランカウイにはこうした魚卵料理があるというが、やはりメジャーな食材ではないようだ。しかし、この力強さは何だ。
東京明太子倶楽部では、昨年3月に二週間、そして今年の7月21日より8月10日まで三週間のマレーシア魚卵視察の旅を敢行した。そして、現地ではカレーの具として使われる揚げ物の魚卵片を発見しただけだった。我々が五週間かけて見出した変わり果てた魚卵片は何だったのか? 何という失態。
しかし我々TMCはK・K子という力強い新メンバーを得たのだ。この旅は無駄ではなかった。
ありがとう、マレーシア支部長。恐るべしマレーシア!