2009年11月08日

〜優曇華の明太子〜

評価の困難さは、そのまま「明太子に求められるものは何か?」という難問と繋がっている
〜優曇華の明太子〜

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東京明太子倶楽部(TMC)の福岡視察の最終日、我々は次の課題を求めて幾つかの明太子を求めました。そのひとつが「優曇華の明太子」です。この明太子の特徴は、漬けダレにあります。同時のこの商品は、われわれTMCに大きな問題の再燃をもたらしました。
それは、「明太子に求められるものは何か?」という、おそらく答えのない難問です。
TMCの批評軸の中心は「魚卵味」と「素朴さ」さらに生産者の「勤勉さ」です。この批評軸は、「工夫」に対して微妙な距離を持っていると言わざるをえません。その距離は、明太子の味の多様さは本来の持ち味を損ねかねないという懸念に呼応しています。
優曇華の明太子は美味しいのです。漬けダレは「鯛だし」が非常に立っています。明太子に付いていた小さなリーフレットには、焼酎で仕込んだ味醂と大吟醸酒が使われていると書かれています。この美味しさをどのように評価するべきか?
ご存じのように明太子はご飯のお供であると同時に、単品の酒肴としても供されることがあります。優曇華の明太子はこの単品としての味の評価が難しい。少しダシの味が立ちすぎているという印象です。明太子の漬けダレ自体が既に強い味を持っているために、そこに負けないダシ味を強調すると、ここまで鯛だしを立ち上げなければならないと思います。御飯と共に食べる時に、それがまろやかに緩和されることが判ります。おそらく大根おろしなどと共に食すると味わいが面白くなると思われます。
つまり、何かと合わせる時に力を発揮する明太子です。鯛ダシは独得の旨みを持っているため、単独よりも協調性を発揮します。
TMCの難問とは、実はその微妙な関係なのです。
我々の批評軸で言えば、「工夫」が奇を衒ってはならい、と言うことになりますが、この商品は奇を衒っているわけではなく、丁寧さを重ねていることが、ダシの強調に繋がっているというものです。単品としての味わいか、あるいは何かとの協調性の評価か?
とにかく、興味深い一品です。
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「明太子ドロップス」と「もつ鍋ドロップス」

圧倒的に不愉快な食感と絶望的な後味の悪さ
「明太子ドロップス」と「もつ鍋ドロップス」
今回の福岡視察で入手したおまけから。
キャナルシティーで買ったこの二品です。
ばかばかしいお土産だと思ったけれども、味も徹底的にばかばかしく、なおかつ驚くほどの不愉快な味でした。ここまでやってくれると脱帽です。
「明太子ドロップス」の優れた点はまさかと思うツブツブ感です。「明太子の辛さが少し入っているんだろう」となめてかかると、舌にツブツブ感が襲ってきます。このリアリティーが実に不愉快なのです。しかも少し辛い。

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「もつ鍋ドロップス」は、何と言っても「ダシの味がする」不愉快さがずば抜けています。「ちょっとしょっぱいくらいだろう」となめてかかると、「本当にこんな味だな」と思わせる「疑似もつ鍋感」が襲ってきます。しかも少し甘くて、息が臭くなります。「車酔いしそうだ」という意見もありました。この絶望的な後味の悪さは、試しになめてもらった10人くらいが、全員、揃って口にしたことでした。これほどに人を絶望的にさせるお菓子は経験がありません。明らかに制作者に「悪気」があります。
写真は、それらを無理矢理試食させられる人達です。
因みにTMC(東京明太子倶楽部)では、この種の加工製品を「第3類:明太子を原料の全部または一部に含むが商品としては別種のもの(明太マヨネーズ、明太子/皮ドライ、明太子蒲鉾、明太子煎餅など)」と分類しています。しかし、今回、「ドロップス」を第4類として排除するべきではないかと考えています。「赤い恋人」などは別種のものとしても楽しい発見がありました。これらを第3類として認めるならば、「ドロップス」はあまりにも悪意のある味です。面白さにもほどがあります。
今回は素直に降参しました。

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2009年11月06日

数の子明太のみぞれ和え

ダブル魚卵の数の子明太は、それだけでも贅沢ですが、互いの個性が強すぎてちょっと味が判らない気もします。
粗くおろした大根を和えることで、魚卵同士の味のぶつかり合いを緩和し、やさしいハーモニーが生まれます。ちなみに、大根おろしは日田で買った「鬼おろし」という道具を使いました。
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2009年10月26日

明太子倶楽部新聞デビュー

東京明太子倶楽部は、ついに新聞の取材を受けました!
記事が掲載されたのは「鷹の爪新聞」です。
「鷹の爪新聞」?、一般の人には馴染みが無いかもしれませんが、明太子通にとっては、大変評価の高い明太子情報紙です。TMCが、明太子作りに対する姿勢を高く評価している「島本食品」が発行しています。

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新聞では、TMCの活動についての概要、島本食品の明太子についての評価と今後の要望などが記載されています。

明太子を通し、また新たな交流が生まれましたわーい(嬉しい顔)
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2009年10月18日

TMC博多視察団

東京明太子倶楽部がついに明太子の本場・博多を視察
去る10月某日、東京明太子倶楽部の代表、川崎支部長、総務二課長、城北担当理事の4名がついに福岡を訪ねました。

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↑写真は福岡空港で最後の視察を試みる代表と川崎支部長。幾つかの商品を積極的に試食し、手土産をゲットしました。

今回の視察は以前報告したマレーシアとの交流事業の一環でした。マレーシアのビデオ作家4名が福岡を訪れ、「イカの活き造り」や「もつ鍋」など福岡の美味しい者を体験するといった企画でした。
ご存じのように、マレーシアの方の多くは宗教上の理由で豚肉を食べません。イスラム教以外の人は大丈夫でした。しかし、ベジタリアンもいるという複雑なメンバーで、ホストのTMCは頭を悩ませました。
結果として、魚類はOKという結論に達し、毎夜、サカナ系のお店での試食となったのでした。
この事業の合間を縫っての明太子視察で、十分な時間はとれませんでしたが、福岡初訪問の川崎支部長と城北開発担当理事は、かなり興奮気味に豊富な魚貝類を食していました。

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もう一枚の写真↑は、「ざうお」で釣り上げた鯛を交換するマレーシア作家と川崎支部長です。

来週には早速報告会を実施し、明太子の試食を行います。
ご期待下さい。
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2009年09月03日

秋の行楽に「明太子海苔巻き」

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秋の行楽に活躍するのが、明太子海苔巻き!です。
皆でわいわい集まる時など、気軽につまめる海苔巻きは重宝します。

作り方といっても、普通の海苔巻きと同様ですが、TMCでは、さっぱり感と防腐目的から、ショウガの甘酢漬けと大葉の千切りを明太子と一緒に巻いています。
柚子風味の明太子を使うと、より爽やかさが増します。
こうすると、子供も食べやすくなるみたいです。

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2009年08月27日

総務二課よりお知らせ

総務二課よりお知らせです。
明太子とはまったく関係ありませんが、最近、素敵な本が出版されましたのでご報告させていただきます。
原木のある森 コーヒーのはじまりの物語」という本で、私も制作時に少々関わっております。

芳醇な香りで、世界中の人々に活力を与えてくれるコーヒーですが、この原点がエチオピアの森にあることを御存知でしょうか?
この本を読みながらコーヒーをいただくと、味わいが深まります。



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2009年07月15日

失われつつある「典型あるいは原点」の美しさを思い出させてくれる「ほづみの辛子明太子」

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 7月の通巻71号で『大航海』が突然の終刊した。熱心な読者ではなかったが、時々はその特集に惹かれて手に取っていた。「歴史・文学・思想」を掲げた総合批評誌が姿を消すことは、こうした硬派な活字媒体が売れないことを直に反映している。雑誌といえば、今や駅で手軽に手に入るフリーペーパーに等しい。「無料」であるということは、そのクオリティーを保証することも、広告的な偏向を避けることもなく、単に情報の集まりであることに無自覚な者には魅力的に映る。「無批判なお得感」は世間に蔓延している。
 『大航海』の終刊号には、三浦雅士の「時代概念の終わり」という一文が、悲しげな怒りと共に巻末にある。小林秀雄の戦後詩あるいは文学史への影響をひとつの「典型」として捉え、時代そのものが自らの虚構を結晶させるためにも「典型」が必要な触媒であったのだという。現在の学生が小林の名を知らぬことは「典型」が無意味になった時代を反映しているのだと。「典型が不必要になったのは、時代概念が不必要になったからだ。時代が長く意味を持ったのは、世界が農業生産に負っていたからだ。」と続ける。「勤勉は価値でなければならなかった。だがいまや誰の目にも、勤勉なものはいっそう貧しく、怠惰なものはいっそう豊かになっているではないか。価値を生むのは労働ではない。差異を見出す敏捷さである。範例となるのは農業ではなくむしろ狩猟なのだ。本ではなく携帯電話なのだ。中枢ではなく端末なのだ。」
 勤勉なものの貧しさが、現在に固有な問題だとは思わない。しかし「正直者がばかをみる」ことが緩やかに蔓延したのは、おそらく80年代から少しずつ失われていった「勤勉への敬意」が、狩猟型の生き方への憧れに取って代わられたためであろう。素早い時代感覚とは、それが単に、誰かよりも早く情報を手にしたに過ぎないこととは気づかず、あるいは、その事の愚かさを集団で隠蔽した成果であったならば、状況を俯瞰する時代概念は、不要と言うより邪魔モノであった。
 「典型」や「原点」は、決して携帯電話の無料サイトで手に入るモノではない。

 こんなことを長々と書いたのには理由がある。東京明太子倶楽部は勤勉な者を正当に評価したいからだ。
 辛子明太子を生産し販売する行為は、言うまでもなく水産業に準拠している。農業ではないにしろ、種を蒔くという行為は魚介類の養殖や畜産にも似ている。こうした一次産業が、いま、勤勉をひとつの価値としていることにもっと注目してもいい。生産者の顔が見える製品作りや、有機農法などの手間のかかる作業、飼料の安全性を商品価値に変えている。多少高額でも、良いものを口にしたいというニーズは増え続ける。もちろんそれが、「貧乏人は安くて危険なモノを食え」という資本主義の悪癖に転化されてはならない。一方でこうした風潮は市場を動かしている。しかし、確実に「勤勉の価値」を評価する兆しは定着へと進んでいる。

 「ほづみの辛子明太子」を口にした時、上記の三浦の言葉を思い出した。「差異を見出す敏捷さ」以上の何かを、この明太子は教えてくれる。例えばJR博多駅の土産物売り場には、驚くほどの種類の明太子がある。メーカーもおそらくここ10年ほどで飛躍的に増えたはずだ。私が子どもだった30数年前には、母親が「ふくや」よりも「福太郎」が美味しいとか、その程度の選択肢だったはずだ。もちろん、私や母親が知らなかっただけで、そのころから明太子を作っていたメーカーもあっただろう。しかし。確実に今より遙かに少なかったはずだ。それらはまさに「差異」を強調している。大きさや量はもちろん、辛さの度合い(一時は激辛も流行った)、柚味、梅味、昆布だし、吟醸仕込み、といったタレの違いを強調している。それはそれで、ひとつの楽しみではあるし、よくぞこのバランスを作り出したと感動することもある。しかし、過剰な差異の創出は、悪くすれば、より刺激の強い味を求める若者舌に迎合しかねない。コンビニに並ぶ哀れなポテトチップスを見よ。若者舌に迎合するから、原形を留めないような無様な味覚を提供することになるのだ。明太子のポテトチップス化だけは、避けなければならない。「典型」や「原点」を比較する為には、正当で繊細な批評がやはり必要なのだ。

 「ほづみの辛子明太子」は島本食品のブランド内ブランドである。島本食品の製品はこれまでにも幾つか取り上げ紹介してきたが、実はその勤勉さにうっすら感動している。国内産のタラコにこだわる為に、魚卵の粒は総じて小さい。これは以前にも指摘したとおり、われわれTMCが重視する「魚卵味」とはすなわち魚卵の粒の大きさを意味しない。その評価基準は味の繊細さとバランス感覚なのだ。粒の大きなものは、大きなものとしてバランスのある味付けがあればそれは面白い。小さく繊細な粒には、より大きな気遣いが必要なのだ。

 この「ほづみ」にはそれがある。辛子というよりは塩気を重視した懐かしい味付けである。昆布を下味に、柚を隠し味程度に配合しているが、全面には感じない。塩気だけではない「何か」という嬉しい発見がある。それは露骨な「何とか味」ではなく、僅かな風味としての昆布であり、柚であるのだ。こうした「風味」に似た繊細な言葉も少しずつ失われていくのかもしれない。
 幾つかの「典型」と「原点」を維持すること。島本食品にはそれを期待したい。

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↑ナチュラルな色合いの「ほづみ」。爽やかな味わいだが、実は塩味、辛み、旨味もしっかりある。



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TMC会議中にカリスマが…

TMCのミニ会議を、六本木の小さな居酒屋で行いました。
出席者は、代表の佐藤、城北開発担当理事の田中、総務二課のやなぎだです。
しばらく、今後の研究テーマなどに話し合いをしていたのですが、入り口に真っ赤なマフラーをした人物の姿が…。
それを目にした総務二課のやなぎだは、「あ、アントニオ猪木さん?」とつぶやきました。
店内にいたお客さん達も、みんな一点に注目、「!」。

確かに、入り口に猪木さんのポスターが張ってあるなあ…とは思いましたが、まさか本人が店内に入って来るなんて!!
世間知らずの総務二課 やなぎだ は、「どうも〜」と会釈を交わし、珍しい人と同席できたことを素直にニコニコ喜んでいましたが、残りのメンバーは無表情に明太子談義をしています。

〜しばし時間が流れ〜

立ち上がり帰ろうとする猪木さんと、目が合う私達。
代表の佐藤が、反射的に立ち上がり、お見送りの礼をすると、猪木さんは笑顔で手を差し伸べ握手をしてくださいました!
さらに名刺までくださり…!
同席していた、田中とやなぎだにも同様に握手と名刺を差し出してくれて…。

そして帰って行かれました。

ニコニコはしゃぎながら喜ぶ やなぎだでしたが、ふと見ると、田中の様子がちょっとおかしい…。
実は、彼、中学の頃熱烈なプロレスファン。
そのため、カリスマ的な存在の猪木さんと同席したとき、震えを押さるのに必死だったのです。
最後に握手&名刺のだめ押しをいただき、まさに感極まった状態だったのです。
佐藤も同様で、思いがけない出会いに硬直していました。

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↑感極まりガッツポーズする田中


その後、感極まった二人は、六本木の夜の帳の中へ消えて行きました…。
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2009年07月05日

長崎 坂本屋 東坡煮

長崎の老舗料亭&旅館「坂本屋」の東坡煮(とうばに)を食べました。
東坡煮というのは、長崎名物の卓袱料理で出される豚の角煮です。
以前、坂本屋さんでミニ卓袱のランチをいただいたことがあり、それ以来すっかりファンになってしましました。料理も美味しいのですが、建物の雰囲気も「老舗」の風情があって素敵です。いつか宿泊してみたいな…と思いつつ、なかなか実現できずにいます。

この絶品の東坡煮は、お取り寄せができます。
真空パックを温めるだけで、手軽に料亭の味が楽しめます。肉厚があって食べごたえがあります。ギフトなどにしても良いかもしれません。
クラシックな版画風イラストのパッケージも素敵です。

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2009年06月11日

明太春雨(めんたいはるさめ)

明太はるさめを作りました。
ニンニクと生姜で香りだしした油で干しえびと椎茸を炒め、溶き卵を加え炒り卵にします。そこへ、お湯で軽く戻した春雨と、刻んだ三つ葉とレタスを入れ、中華スープと昆布茶を溶いた水を100ccほど加えます。
火を止めて明太子を混ぜて完成です。
好みで海苔や鰹節を散らします。

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2009年05月10日

マレイシア魚卵視察 番外編 「味付やきあご」は海を越えた

今回のマレシア視察で、われわれにはもうひとつのミッションがありました。
それは「TMCで推薦した商品はマレイシアでも通じるのか?」という問いの検証です。
当初、幾つかの明太子を持参するというアイデアもありましたが、「生モノで、しかも一年中30度を超すような場所に、現物はあまりにもリスキーである」という庶務二課長の判断で却下されました。
明太子の評判を落とすようなことはあってはなりません。

そこで今回持参したのは、乾物に分類される魚住商店の「味付やきあご」です。
われわれは事前のミーティングで二種類の「やきあご」を十分に吟味しました。
二種類とはインターネットで取り寄せた「味付やきあご」と「味付やきあご(中骨取り)」です。
写真は検討会の様子と「中骨取り」との比較です。

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皿の上部の「中骨取り」がやや大きめです。これは材料のサイズが違うのであろうと思われます。
オリジナルはやや小振りなモノを骨ごと使用していますが、「中骨取り」は原料がやや大きめのため、食べやすいように中骨を抜いたのだろうと推測できます。
味付けは同じ行程なのでしょうか? 
結果として中骨がない方が身が柔らかく甘く感じられます。どちらかと言えば家族向き、お子様もどうぞという感じです。酒飲みには甘すぎるかもしれません。
行程や味付けが同じであるとすれば、骨が残っているためそこに塩気を含有しているためではないかと思われます。
検討会の結果、今回の視察にはオリジナルを持参しました。

マレシア視察のパートナーであったナジブに「これを食べて感想を聞かせてくれないか?」と頼むと、ナジブはおかしなモノを試されると思って初めはおどおどしていました。
しかし、「これは真面目な研究なのだ」と言うと、快く試食してくれました。「やきあご」が海を越えマレシア人に食された瞬間です。

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ナジブは少し口に入れると、「う〜ん美味しいですね」と言ってくれました。われわれは、既にいくつかのマレイ料理を食していたため、自信はあったのです。魚が好まれることも知っていました。ナジブに「ナシ・レマク(カレーライスみたいなモノ)のトッピングにこれを小さくチップにして入れたらどうだろう」と提案すると、「きっと美味しいよ」と言ってくれました。
しばらくしてナジブは、「子どものころ、お母さんが魚料理をしてくれたんだけど、そのころ僕はチキンの方が好きだった。チキンの方が贅沢だったんだ。だからいつも食卓には魚料理があった。でも、いま、お母さんの味を思い出したよ。」とうっすらと目に涙を浮かべています。
代表と川崎支部長もハンカチを握って話を聞いています。
お母さんが作ってくれた魚料理の味がしたんですね。
試食の残りは、タイガービールのつまみにしようと思っていたのですが、袋に残った「やきあご」をそっとナジブに差し出したのは言うまでもありません。
後で考えるとナジブはお酒を飲まないので、「中骨取り」の甘みもいけたかもしれません。彼が7月に来日した時には、「中骨取り」を試してみます。
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2009年05月02日

マレイシア魚卵視察4 「魚卵は思わぬ形で目の前に現れた」

3月29日は、ペナンでお世話になったマレイシア科学大学のハスヌールが、ペナン島を案内してくれるといいます。
そして城北開発担当理事と庶務二課長はこの日が視察最終日です。

われわれはペナンの全貌を把握すべくペナンヒルに登り、われわれが辿った魚卵への厳しい道のりを振り返りました。

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↑ペナンヒルより島の景色を眺めつつ、調査を振り返る一行。

ペナンは小さな島ですが、ホテルのある地域とは反対側には漁村や古いマレイシアの集落が残っており、変わりゆく建築の様子や、漁船が集まる港を見ることが出来ました。
しかし、ついにここでは魚卵と出会うことが出来ず、視察団のうち二人が失意のうちにマレイシアを後にしました。

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↑調査続行の使命を託された代表と川崎支部長

代表と川崎支部長は、さらに数日をKLでの視察に費やすことにしました。
その夜「代表!このままでいいんですか?」と川崎支部長が私に詰め寄ります。
「ある、必ず、ある」と根拠のない返答をすることが私に出来る精一杯のことでした。
タイガーは既に大瓶が三本空いていました。

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↑挫けそうになる視察団を陰ながら支えたタイガービール。

KLに戻ったわれわれ二人は、待望の長男が生まれたばかりのナジブと再会しました。
うまい具合にわれわれがペナンに行っている間に、めでたく男の子が生まれたのでした。
再会したナジブは、何しろニヤニヤと子どものことばかり考えている様子でしたが、思いついたように「ペナンに魚卵はあったか?」と聞いてきました。
不意に核心をつかれた私達はたじろぎながら「No!」と答えたのです。
するとナジブが「心当たりがあるから、そこに行こう」と言い始めました。
KLにあるペナン料理のお店です。外はマレシア特有の驚くほど激しい雨になってきましたが「よし、行こう!」とわれわれは祈るようにナジブに従いました。

店は大きな屋台のようなところです。
長粒米のナシを注文し、慣れた感じで何かの揚げ物を選んでいると奇妙な揚げ物を発見しました。
外見はなんだか判りませんでしたが「これは何だ」と店員に聞くと「フィッシュ・エッグ」だと言っています。
耳を疑いました。確かに「魚卵」という意味です。
それは、あっけなく、唐突にわれわれの前に現れました。
しかもペナンでは見つけられなかったのに、ここはKLのペナン料理の屋台です。
見た目は他の揚げ物と変わりなく、正直に言って味もどうということはありませんでしたが、われわれはただ、感動していました。
しかし、そもそも魚卵を揚げるという発想が間違っています。
とにかくこれがその証拠写真となりました。

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↑ついに発見した魚卵を見つめる代表

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↑わかり難いですが魚卵です。

不意をつかれた代表と川崎支部長です。

われわれの長い旅は終わりました。
その夜、ホテル横のセブンイレブンでタイガーを買い込み、祝杯を挙げたことは言うまでもありません。
今回の旅は無駄ではなかった。しかし、マレイシアでの魚卵は、食材としてはあまりにもマイナーでした。
魚卵、それは小さいけれども、僕らに諦めないことの大切さを教えてくれた。
ありがとう!魚卵! ありがとう!マレイシア!
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2009年05月01日

マレイシア魚卵視察3「マレーシア最大級の屋台街には必ずあるはず」という根拠のない確信

われわれ視察団は早くもKLの魚卵事情に落胆していました。
しかし、毎夜ホテル脇のセブンイレブンでタイガービールを買い込み、今後どのように調査を進めるかを検討していました。
魚卵と言えばやはり漁師がいるところです。われわれは魚卵を求めてペナン島に移動しました。
ペナンは島ですが、大きな橋で本島と繋がっています。飛行機で1時間程度、車でも5時間くらいの距離です。

ペナンでの宿泊は、代表と総務二課長がリッチなGホテルです。
川崎支部長と城北開発担当理事は世界遺産ジョージタウンの中心に宿を取りました。Gホテルに比べるとかなりリーズナブルなホテル・ミングットです。因みに5泊で12461円というチャレンジ精神あふれる選択です。
二カ所に分けたのは、もちろん、それぞれが周囲の魚卵状況を徹底的に調査するためです。

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↑左はGホテル、右がホテル・ミングット

われわれはGホテルのロビーでハッピーアワー(一杯注文するともう一杯が無料)のビールを飲みながら、作戦を練ったのでした。
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↑モダンなインテリアのGホテルロビーで、作戦会議


Gホテルはガーニードライブというところにあります。
ここにはマレイシア最大級の屋台街があると聞きました。「ある、必ずある」とわれわれは自身に言い聞かせ、夜の屋台街を彷徨ったのでした。
確かに想像を超えた店の数です。中華風おでんやら、焼き鳥やら、鉄板焼きやらフルーツやら、もの凄いにぎわいです。われわれは、中央よりやや奥の方に席を取りました。

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↑にぎやかなペナンの屋台街

川崎支部長が目を付けたのは海鮮の鉄板焼きです。中国系のおやじがしきりに「何でも美味いよ」と誘っています。
目の前には幾つもの魚類が並んでいますが、その中に何とエイがいるではありませんか。
チャレンジャーの川崎支部長はもちろんその奇っ怪な姿のエイを注文しました。鉄板で姿焼きにして後でぶつ切りにしています。
しかしこれがおどろくほど美味い。白身の魚のようにさっぱりしています。もちろんタイガービールが進みます。

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↑エイ発見。外見からは想像できない優しい味だった。


われわれは、幾つかの屋台で美味しそうなものをゲットし、すっかりタイガーを楽しんでしまいました。
背後には「ロジャ」というマレイシア料理を売っているお兄さんが、ラジオの曲に合わせて包丁でまな板を叩きながら「ロジャ、ロジャ、ロジャ」と歌っています。
ロジャは要するにいろんなものの揚げ物で御飯の上にのせて独特のソースをかけて頂きます。

すっかり満足したわれわれは、もう半ば魚卵を諦めています。結論を言えば「ここにも無い」です。


↓Gホテルの予約リンク

マレーシア ペナン G HOTEL







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2009年04月26日

マレイシア魚卵視察2 「カレー屋に魚卵あり」という怪情報

その日も暑い一日でした。KLのツアーガイドとかしたナジブは、もうじき生まれる子供のことで少し落ち着きません。
3月21日は土曜日ですが、夕方に噂の肉骨茶を食べに行くという以外の予定がありません。ナジブの案内でヒンドゥーの寺院や仏教の寺院、ナショナルモスクなどを見学することにしました。

車内でナジブに「魚卵の料理を知らないか?」と訪ねると、少し考えて「zituwa~(実は〜)」と切り出しました。ナジブの口癖です。おそらく「actually~」という感じでいっていると思われます。
しかしその後は日本語がところどころに混じる怪しげな話で、どうやらインド人街のカレー屋で観たことがある、というものです。
そこで東京明太子倶楽部視察団は、ディープ・インド系の街にあるカレー屋に向かったのでした。
そこはベリー・インディアな街でした。幾つものレストランが建ち並び熱気とニオイが凄まじいばかりです。雑貨屋にはいると恐ろしいほどの冷房です。香料のニオイと凄まじい冷気。
その少し先にナジブが薦めるインドレストランがあります。観光客だけであればおそらく絶対にその違いがわからないほど、どの店でも同じように見えます。
しかしナジブの顔は自信に満ちています。
ナジブはベリー・マレイシアな体型をしていて、見るからに食通の雰囲気を持っています。我々は彼の張り出したお腹を信じることにしました。

レストランに入ると奥の部屋に行きました。理由は暑いからです。その部屋が一番涼しそうでした。
席に着くと、ウエイターのひとりがバナナの葉を抱えてやってきて、テーブルに配りました。
その後ろには炊かれた長粒米(ナシといいます)を持っている別の男がいて、我々の目の前の葉っぱの上にナシを持っていきます。
エビセンみたいなものも置いていきます。問答無用で「これを食うのだ」と言う感じでした。
その後ろには「何かのフライ」を大きなバットに入れて持った男が控えています。
男たちの連続した動きは実にオートマチックです。
魚とか肉とか魚のミンチボールとかチキンとか、いろんなものがとにかくフライになっていて、どれがいいかと聞いてきます。おじさんが店頭で幾つも揚げているのです。
フライを幾つか頼むと、今度はペンキの缶のようなものを4本持った男がいて、それをテーブルに並べます。魚の味とか少し辛いとか、とても辛いとか、味の違うカレーのスープが入っています。お好みでかけろというわけです。
ここまで来ると、写真のような状態です。

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ナジブは「せっかくだから手で食べてみれば?」といいます。もちろんトライしました。しかし上手くいかないものです。
フライをちぎったりするときは左手も使っていいようです。
「いろいろ試してみたらいいよ」と言って何種類かのカレーを盛るナジブですが、最終的に全部混ぜて食べています。4種類別々の意味がないな、と思いながら、混ぜ具合を楽しむのかなとも思いました。これが正しい食べ方のようです。

そろそろ気になっていた魚卵のことを聞いてみると、ナジブがはたと我に返り店の人に聞いています。
結論は「ここには無い」ということでした。
我々は黄色く染まった右手を見つめながら、「魚卵への道険し」と思いを新たにしたのです。
そして、この日の体験も素晴らしく、とても美味しいカレーでした。
posted by 明太子 at 23:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 活動報告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする